自分らしい花の咲かせ方

Vol.5学びを活かすということ

 

私はメンタルエステスクールに通う前、

友人に誘われ占いを学んでいたことがあります。

きっかけは、以前占いへ行ってとても元気になった経験からでした。

 

20代前半、仕事もプライベートも上手くいかず自分に自信が持てなかった時期に

ふと占いに入ったことがありました。

占い師さんに沢山話を聞いてもらい、笑顔で『あなたは大丈夫だよ』という言葉を

言ってもらったとき、フっと肩の荷がおりてすごく元気になった自分がいました。

その帰り道、「こんなに人を前向きにできるなんて占いはカウンセリングだ!」

と占いのイメージが変わった自分がいました。

 

心理学を学ぶも、カウンセラーへの道のりの大変さを身に染みて感じていた私にとって  それはとても大きな経験でした。

でもまさか本当に自分が学ぶことになるとは思っていなかったので、

誘われた時はびっくりしましたが(笑)

 

2年間で一通りの占いを学びました。

(姓名判断、九星気学、手相、風水、イーチンタロット等々)

勉強してみて思ったことは、占いはとても奥が深いということでした。

そしてどんな占いにも陰陽の2つの面があって成り立っているということ、

『占いは当たるも八卦当たらぬも八卦』という言葉のとおり、

当たると感じることと、そうではないと感じることが同じくらい存在することも

知りました。

 

でも、「導かれた『答え』をお伝えしていく」「出た結果を忠実にお伝えしていく」

という教えに、当時の私は難しさを感じていました。

“人間には沢山の可能性があり型にはめることなんて出来ない”

と、心理学を学んで感じていた私にとって、

占いで出た『答え』を私自身が信頼することが出来なかったのです。

 

『心理学』を学んで机上論を習得しだだけでは、人の心のケアまで届かない。

『占い』で出た結果を、答えとしてそのまま伝えることも出来ない。

 

心のケアが出来るようになりたくて勉強したはずなのに、

夢は思うように形になりませんでした。

どうやったら勉強したことを活かしていけるのだろう・・・

そう思い悩んでいたとき、斎藤さちよ先生に出逢い、

すべては『ツール(方法)』であるということを教えていただいたのです。

私の場合、『占い』を当たるか当たらないかという『枠』で捉えていたから

限界を感じてしまっていたのですね。

 

ツールは目の前にいらっしゃるお客様の心を明るく照らすためにあるもの。

どんなツールを使用しても、一番大切なことはケアをする側であるセラピストの

人間性であるということを教えて頂きました。

 

占いは沢山あるツールの中の一つであり、

そのツールを使って未来の可能性をお伝えすることが出来るということ。

ツールがあるからこそ、お客様の心に接していけるということ。

そして年齢が若く経験が浅い分、力をつけていくことに必死で

ツールを得ることばかりに捉われていたということに、気が付いたのです。

でもそれもすべて今の私に成るために必要なことだったということも

教えていただきました。

 

『同じ結果』を導き出したとしても、それを伝える側のセラピストが

それをどうお客様に表現するのか。

自分の人間性を含め生き方が、すべての土台になるということ。

それを知らずにツールだけを増やすということは、

土台が弱いところに家を建てるようなもの。

不安定で崩れやすい自分では、

本当の意味でお客様のケアが出来るセラピストには成れない・・・

お客様にセッションさせていただくようになり、それを痛感しています。

 

自分の考えの『枠』が外れると、

こんなにも見える世界が違うものと自分のことながら驚きました。

自分のことは自分だけではわかりませんね。

今では自分が学んできたツールで、多方面の見方でセッションさせていただけることに

幸せを感じています。

同時に、これからも自分を磨くことをしっかりやって皆様のお手伝いができる

 

自分を作り続けたいと心から感じています。

Vol.4【夢を思い描くということ】

 

『あなたの夢は何ですか?』

そう聞かれて皆さんどう答えますか?

 

今でこそ自分の思い描いていたセラピストとしての夢が形になり

一歩を踏み出せた私ですが、数年前までこの質問に

『夢はないです』と返答をしていました。

 

正確にいうと、夢というものが良く分かりませんでした。

漠然と憧れていたカウンセラーになりたくて、大学で学び卒業したけれど、

分かったことは仕事にするのが難しいという現実。

生活をしていくために就職した会社では仕事をこなすのに精一杯の毎日。

思い描いて頑張ったけれど形にすることがどれだけ難しいかを知った、

それが私にとっての『夢』の結果でした。

 

20代前半の頃、私の兄は引きこもり状態で日常がうまくいかず、

それが原因で両親は良く喧嘩をしていました。

私の心には『将来自分が両親と兄の面倒を見なくてはいけない』という不安が伸し掛かり

その責任から逃れたい気持ちと家族を愛する気持ちでいつも不安定でした。

(今はすべて克服し、家族はとても良い状態です。)

 

夢を語れる人は未来を明るく保てる特別な人。

未来に不安しかない私には描けるはずがないと思っていました。

仕事でも恋愛でも自分を押し殺し相手に合わせ、自分には自信がなくなっていく毎日。

今の自分からはどうやっても『自分の夢』を絞り出すことが出来ない・・・。

 

でもある日ふと

『近い未来の自分の夢は分からないけれど、でも女性として生まれてきたから

いつかお母さんにはなってみたいかもしれない』

と、遠い未来についての漠然とした夢を持っている自分に気がつきました。

その夢が叶った時にどういう自分になっていたいか?と思ったとき、

子供に『生きることは楽しいよ』と言えるお母さんになっていたい。

それを言えるようになるには自分が人生を楽しんでいなければ言えない。

私が楽しいと感じることは一体どんなことだろう・・・

その時初めて、私は『今の自分』を省みました。

そして理想とする自分に近づくために行動することに決め、今に至ります。

 

夢を持つこと、語れることは素晴らしいことです。

でもそれが目的になってしまっているケースも良く見かけます。

どんなに素晴らしいことを掲げていても、

それを叶えて形にしていく行動をするのは自分です。

 

具体的方法が分からなければ私のように、

漠然と遠い未来の自分がどんな状態であったら嬉しいか想像してみてください。

そしてそれに一歩でも近づくにはどんなことをプラスしていけば良いのか。

心地良い未来の自分に出逢うために今できることは何か考えてみてください。

私の場合は、まず必要なものと不要なものを整理するところから始めました。

今の自分にプラスしていくことだけでなく、不要なことを見つけるのも大切な作業です。

 

行動して初めて意味があるからこそ『夢を語れない』ことは問題ではありません。

自分の周りが混沌としているとき、夢や希望なんて思い描けない時もあります。

でもそれで良いと思います。そういう時期も大切です。

私自身、昔の混沌とした時期があったからこそ、

今セラピストという役割をさせていただけていると感じています。

その時期に悩んだことが今活きている。

だからこそ無駄なことは1つも無いし、全部が自分に必要な栄養だったと思えるのです。

 

夢を思い描けない・・・

そんなときは、今目の前にあることをとりあえず一生懸命やってみる。

何気ない毎日の積み重ね、それも未来の自分へ繋がる大切な一歩だと思うのです。

『いつか』ではなくて『今』の自分が出来ることをしっかりとやっていくこと、

 

それが何より大切だと感じています。

Vol.3【人との出逢い】

 

人との出逢いは神様からのプレゼントだと私は感じています。

学校・仕事・恋愛・結婚・趣味など、生きていく上で人との出逢いは多種多様です。

出逢いを通して新しい自分を発見したり、自分に必要なことを教えてもらったり、

そんな体験皆さんにもあると思います。

 

以前私にはこんな体験がありました。

私は現代アートが好きで、芸術の祭典があると出向いています。

群馬県内で開催されていた中之条ビエンナーレに行ったことがきっかけで

好きになりました。

ビエンナーレとはイタリア語で2年に1度開かれる美術展覧会のことを指します。

町をあげてその祭典を行うので、町おこしとしてもとても盛り上がるイベントです。

 

去年の秋、新潟県でトリエンナーレ(イタリア語で3年に1度開催される美術展覧会

の意味)があると知ったときも、私は純粋に『行きたい!』と思いました。

その当時の私は、恋愛に対して行動するも良いご縁は繋がらず、

自分らしく過ごしていこうと決めた時期でした。

1人で行くバスツアーに不安はありましたが、これが良い切り替えになるかもしれないと挑戦することにしたのです。

 

当日バスで指定された席に座ると、同じく1人で参加していた女性が隣に座っていました。

お互い挨拶から始まり話しだすと、すぐに意気投合。

何年もの付き合いがある友人のように話が通じて、結果的に一緒に作品を観て回ることになったのです。

 

10歳以上年上の彼女は結婚をきっかけに海外に住んでいる方で、たまたま日本へ帰国してこのツアーに参加したとのことでした。

いくつものコースがある中、たまたま同じ日の同じツアーを選び隣の席になったことは、偶然とは思えずお互い驚くばかり。

これはどんなご縁なのかな?なんて2人で楽しく話をするうちに、何となく私の中で、

この出逢いの意味が分かったような気がしました。

 

彼女はすごく幸せな結婚している方で、話す姿はイキイキとしていました。

旦那様と出逢う前は大変なこともあったけれど、今は自分らしく笑顔でパートナーと

幸せな毎日を過ごしている。

私はその話を聞いて『彼女と出逢えた私も彼女のようになれるのかもしれない』と

感じたのです。

 

人間関係は鏡であると言われています。

どんな出逢いも意味があるという見方をすると、彼女を通して

『あなたも彼女のようにパートナーと出逢って自分らしく過ごせる未来があるよ、

だから大丈夫』と言われた気がしたのです。

 

事実は分かりません。

でも見えない存在を感じることで、何よりも『私には大丈夫な未来があるんだ』と

肩の力が抜けて楽になったのです。

 

ただ、メッセージを感じても現実に『大丈夫な状態』にしていくのは

自分だと思っています。

何もしなかったら、きっとそこで停滞してしまいます。

自分の未来の舵を取るのは自分。

その上でのメッセージだと思うのです。

 

まさかアートを観に出かけた場所で、こんなことを感じるとは・・・。

しかし「すべては繋がっていて、起きていることは必然である」という見方をすると

1つ1つの出逢いも出来事も、自分にとって意味があること。

つらい経験も、楽しい経験も自分の栄養となっていくのだと実感しています。

 

この出逢いを通して『大丈夫な未来が待っているのなら頑張ろう!』と

より自分を信じて歩いていけるようになりました。

 

彼女とは海を越えて今でも連絡を取り合っています。

『あなたのようになりました!』そんな報告ができるように

 

2014年も沢山の方とご縁を繋いでいける自分でありたいと思っています。

Vol.2 【女性に生まれてきて】

私は今、企業で働きつつメンタルセラピストをしています。

職場は男性が多い部署で、営業事務職として働いていますが、実を言うと私は

『自分が男性として生まれていたらどんなに良かったか』と思って生きてきました。

 

2つ上の兄は小さい頃から身体が弱く色々なことにハンデがありました。

健康だった私に言われたのは『まいこが男の子で、お兄ちゃんが女の子だったら

良かったのにね』という言葉。

それをいつしか『私が男の子で生まれるべきだったのにそうでなかった』と

受け止めるようになっていたのです。

 

母が何気なく言った『色が黒いからスカートよりズボンが似合う』

『ピンク色が本当に似合わない』という言葉も、幼心に深く残りました。

 

大人になって自分の見た目が女性らしくなったとしても、

男性らしい振る舞いが正しくて美しいような気がして、女性らしい格好もしぐさも

自分には似合わないと思っていました。

 

そんな私が新卒で入社したのは男性ばかりが働く都内のベンチャー企業でした。

会社設立以来初の女性営業職となり、男性の中で過ごす毎日。

パンツスーツを好んで履いて、モノトーンやブルーの服を身につけ、

これで格好良い女性になれると思っていたのです。

 

でも男性と同じ環境で過ごせば過ごすほど、男性との違いを思い知らされました。

男性が軽々と持つ重い荷物を持つことは出来ないし、

身体の状態によってどうしようもない感情の変化もある・・・。

 

当たり前のことなのですが、

体力的にも気力的にも男性と同じようにはなれないことを実感する毎日でした。

 

今思うと、誰も私に男性になることなんて求めていなかったのに、

一人でもがいていただけなのですね。

 

ただその中である時、自分は何より“女性としての自分に自信を持ちたい”と

思っていることに気が付いたのです。

 

それから数年後に斎藤さちよ先生に出逢い、人は生まれる国や性別や親など、

自分の学びに最適な環境を設定して生まれてくるという考え方を知りました。

 

何より私にとって一番大切だったことは、

『女性として生まれてくることを自分が選択している』ということでした。

 

セッションをさせていただいている中でも、女性らしさに悩む方は沢山いらっしゃいます。

前世で男性に生まれてきた頻度が多く、男性らしくなってしまうと感じられる方もいますが、

周囲に言われた言葉を素直に受け止めてしまい、

そこから動けなくなってしまっている方が大半です。

でも『女性を選択して生まれてきている』という考え方をお伝えすると、

納得される方が多いのです。

 

女性らしさを表現することが難しい方に、女性らしさを取り入れる方法として

私がお伝えさせていただいていることは、自分の身の周りの小物に

ピンクなどパステル調の優しい色合いを取り入れること。

 

身近にあるちょっとした小物であれば取り入れやすく、

ご本人様も受け入れていきやすいのです。

優しい色を持つと気持ちも優しくなると思うのです。

 

今の職場で働くようになってからは、

ますます『女性として何ができるか』を深く考えるようになりました。

そして女性らしさを意識して行動するようにしています。

 

笑顔で挨拶や声掛けをしたり、職場内で植物を育ててみたり。

時にはボタン付けやズボンの裾あげなどをやったり(笑)

その代わり、男性が得意なことはしっかりお願いして助けてもらっています。

 

女性としての自分を受け入れてからは、

男性の素晴らしさをより実感できるようになりました。

 

自分がこの性別を選択してきたことを受け入れることで、

新たな自分を発見できることも実感しています。

男性も女性もそれぞれの役割があるのですよね。

 

男性に成りたかった自分を経て今の自分に出会えていることは、私にとって宝物です。

 

女性として、人として、一歩一歩自分らしく進んでいけたらと思っています。

Vol.1 【当たり前の大切さ】

過日開催された全国高校野球選手権大会で、地元群馬県の高校が初出場初優勝を成し遂げ、

その健闘振りは清々しい感動を与えてくれました。

県内では2度目、14年ぶりの優勝です。

 

14年前、私は高校2年生でした。

吹奏楽部の午前練習が終わり、高校野球を見る為に急いで帰宅したのを覚えています。

自分たちも毎日練習を積み、一生懸命部活動に取り組む日々を送っていたので、

つらい練習を乗り越え大会に臨む球児に自身を重ね応援していました。

今となってはとても良い思い出です。

 

今回の優勝は、チームワークの強さと基本の積み重ねが実を結んだ結果だったように感じます。

負けているときに底力を発揮し、1戦1戦着実に勝ちあがっていく姿に、

苦しい状態に陥ったときこそ、日ごろ何を培っているのかが垣間見えた気がしました。

彼らが毎日どんな想いを持ち練習をしているのか。

チームとして何を大切にしているのか。

日々どのようなことを『当たり前』として取り組んでいるのかが見えた大会でした。

 

高校時代、部活動中に先生から教えてもらったことがあります。

『基礎練習で表現できていないことを演奏で表現することは出来ない。

練習で表現できないことを本番で出すことは出来ない。』

 

当たり前のことにどれだけ本気で取り組めるか。

それが結果として未来を作る力に繋がる、と教えてもらったのです。

 

社会人となった今、それは生きていくすべてのことに当てはまると実感しています。

 

私は現在、企業で働きつつメンタルセラピストとしての活動をしていますが、

会社の中で一緒に仕事をしていると、

『日常でどういうことを当たり前としているか』が相手の中に見える瞬間があります。

もちろんそれは本人の意思とは関係なく、

コミュニケーションのなかで感じるものですが。

 

年齢も経験も異なる方々と一緒に作り上げていく環境の中では、

年齢関係なく『日常生活をしっかり生きているか否か』が、

信頼をおける人かどうかの判断に大いに役に立っています。

その信頼が、結果、大きな成果として返ってくることも良くあるのです。

 

セラピストとしての活動の中でも、

やはりクライアントさんが日常をどう生きているか、

自分とどう向き合っているかという事を知るのも、

とても大切なポイントとなります。

 

『挨拶をすること』『返事をすること』『感謝の言葉を伝えること』などといった、

『当たり前』のことがきちんとできているか。

そういうシンプルなことが何より大切なことだと思うのです。

日常で自分がしていないことを急には出来ないものです。

自分がしている『当たり前』の上にしか、応用は成り立たないものですよね。

 

高校球児が甲子園優勝を夢に描きながら毎日ボールを拾っているように、

自分の大きな夢を掴む為にも、目の前にある当たり前のことにしっかり取り組む。

 

基礎作りをしっかりしてから家を建てるように、自分にとっての基礎作りにきちんと取り組み、

揺れない自分を作っていくことが、何より今の時代を生きていく上で必要なことだと思います。

 

 

当たり前の大切さを、改めて実感した今年の夏でした。