「最高のわたし」の引き出し方発見!!
Vol.6【憧れの原点は対応力にあり!】
今よりずっと若い頃、
ある大好きな小説家さんのエッセーのなかに
「小説と財布を持ち、小さなバッグでふらりとどこにでも出かける」
といったようなくだりがあり、
強烈な憧れを抱いたことを、先日なぜか突然思い出しました。
記憶は少しあいまいだけど、
他には確か口紅、はんかち、鍵だけだったような気がします。
携帯電話が今ほど普及していない時代ではあったものの、
「えっ!?たったそれだけ?」と思ったのです。
どうしてそんなことをふと思い出したのかはわからないけど、
当時小さなバッグに強い憧れを抱いた理由が、
今ならなんとなくわかる気がします。
例えば、『ポーチ』ではなくて、『口紅1本』というところに。
『スマホ』ではなく『小説』というところに。
その身軽さ、何かに縛られない自由、
それゆえの強さみたいな、きっとそういうもの。
若かった私に、それは大人の象徴のように映り、
大人への憧れを抱かせたのでした。
自分の世界がぐんと広がり、夜のバーやカフェ、美術館など
大人な場所へふらりと出かけられる、そんな風に。
振り返ってみると、
いつも大きめのバッグを持って生きてきました。
そして今、子どもの成長とともに荷物はかなり減ったといえど、
しっかり入るリュックが定着してしまいました。
子どもと手がつなげるし、走りやすいし、
荷物もたくさん持てるし、とにかく安定の安心感なのです(笑)。
幼稚園のママ達の間では、
『お財布ポシェット』なる小さなポシェットが流行っていて、
「おしゃれだなぁ~」「身軽だなぁ~」
と密かな憧れを抱きつつも、
荷物の多い私に、そのポシェットはやっぱり遠い存在です。
では、身軽さや自由、強さって、一体どういうことなんだろう?
と考えてみました。
それは、もし何か想定外のことが起きたとしても、
うまく対処していく力、いわゆる対応力である気がします。
旅慣れている人の旅支度がすごくスマートなのと同じ。
ちゃんと大切なポイントを押さえて、
あとはすごくスマートに対処していける、つまりそういう力。
対応力がある人は、身のこなしが堂々としていて格好いいし、
何より多少のことではへこたれず、
どんな状況に置かれたとしても強いのです!
あぁだから私は憧れていたんだと、
その理由が今ようやくわかり、すっきりしたのでした。
いくつになっても、どんな場面でも、
対応力を磨き続けていきたいものです。
そんなことをふと思い、なんだか気が引き締まる気持ちになったのでした。
さて休日、“小さなバッグ”に、
口紅1本、ハンカチ・・・と入れていきながら、
「あ、やっぱり目薬も!油とり紙も!リップクリームも!」と、
増えていく物たち。
ハッとみると、もとは可愛らしい“小さなバッグ”が、
持って出るのがためらわれるくらい、パンパンに膨れて
見苦しいバッグへと化しているのでした・・・。
「やっぱり今日はこの小さいバッグはやめとこうかな・・・。」
「いいや、今日はこれで行くと決めたのだ!」
私の“小さなバッグ”をめぐる憧れと葛藤は、
まだまだこの先も続きそうな予感です。
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ありかわ はづき プロフィール
メンタルセラピスト(日本メンタルエステ協会認定)
管理栄養士
健康運動指導士
京都府出身。
独身時代は、地方公務員(保健センターの管理栄養士)として働いた後、転勤族の夫と結婚、専業主婦となる。
第一子出産後は、仕事、趣味をやめ、育児一筋の生活が始まる。
育児に絶大な幸せ を感じる反面、「母でも妻でもない、一人の人間としての自分って一体なんだろう!?」と、自分が生まれてきた意味や役割などを考えるようになる。
そんな時、メンタルエステスクールに入校。
固定観念を外し、いろいろな角度から客観的に物事を捉えることの大切さを教えられ、家庭間や子育てで実践することで、その効果の大きさを実感する。
子育て奮闘中のママ達に、もっと肩の力を抜いて、子育てを楽しむためのお手伝いがしたいという想いを抱き、
ハッピーな子育て応援セラピストとして活動中。